彼女のスタジオ 「Dune Hai」 はカリフォルニア全土でプロジェクトを展開しており、プロジェクトはそれぞれ全く異っています。ラヒムはデザイナーチームに、各プロジェクトに柔軟に向き合いながら取り組むよう伝えています。
「ファッション、インテリア、プロダクトデザインなどの他の業界にも目を向け、それを私たちの仕事に反映させています。異なる形式を学びながら、空間デザインに取り入れることができるコンセプトを発見しようとしています。」
ラヒムの空間に配置されたオブジェは消して多くはありませんが、どれも大きな意味を持つものばかりです。急須に入ったプアール茶とその横に置かれた小さな茶碗2つ、編みかごと古代土器、アクアマリン色に塗装されたアーコサンティの鐘、チベットの祈祷旗の山。
「制作を進める過程で、大切なオブジェ、素材、色彩に囲まれていることは重要なことです。創造性がもたらす結果をより豊かにしてくれるからです。」
ラヒムはスタジオを見回しながら、さらにこう続けます。
「アーロンチェアにはとても未来的なSFの要素があって、エイリアンの骸骨みたい。この肋骨みたいな網かごと対話しているようです。私にとってはどんなオブジェでも思考のきっかけになりますが、すぐにピンと来ないこともあります。」
それぞれのオブジェは相互に、そしてラヒムや彼女のデザイナーたちとも対話しています。でも、それはつまり、彼らが話すためのスペースを残すということです。
「この部屋をもので一杯にすることもできるんですが。」とラヒムは言います。「でも、自分たちのアイデアのためのスペースをとっておかないといけない。だから、私はときどきオブジェを入れ替えて飾ったりしています。」
Dune Haiスタジオでは、制作プロセスの一環として予定外のものを受け入れる余地が常にあります。
ラヒムは、環境に対して人類の活動が大きな影響力を持つ今の時代について言及します。
「私たちは今の人新世時代の型に収まっていたくはありません。あらゆる自然・野生と自然体でつながり、寄りそっていたいのです。」